川原湯温泉 敬業館みよしや

群馬県川原湯温泉。
ネットでその存在を知りました・・・後3年でダムの底だと。
お正月旅行の行き先、急遽決定です。早速、予約を入れました。

前日に雪が結構降ったので、駅で宿に連絡を取って迎えに来ていただくことに。
ケータイを切ってから、駅備え付けの黒電話で各宿へ連絡出来ることを知りました。 無料で。
お迎えを待っていた時には、別の宿の送迎車の方が、
「どこまで? 送ろうか?」
と声をかけて下さったり、宿の車同士が気持ちよく道を譲り合ったりしていて、すごく和やかな雰囲気でした。 地域の横のつながりを感じました。

「いつもより寒いお正月になってしまって」
お迎えに来て下さった宿の方が仰る通り、確かに寒いです。
寒いというより、痛い? 笑顔が強張りました。
早く温泉に入って温まらねば。

お宿

宿へ向かう途中で、今回の旅のお目当てのひとつ、王湯を発見。
ところが、元日なのでお休みでした。がっかり。
共同場は、他に笹湯と聖天様露天風呂(穴場らしい)があると教えていただいたのですが、 今回は時間の都合で、結局3つとも行けませんでした。がくり。

さて、敬業館。
建物の外観は、気のせいかどこか寂しげに感じられましたが、スタッフは皆さん朗らかで気持ちが温まりました。
お部屋にコタツがあったら、もっと温まったかも。・・・ちょっとばかり寒かったのです。
トイレなしのお部屋だったことも、今回ばかりは失敗だったかも。 トイレに行く度、震えました。

部屋からの眺望は最高でした。
雪化粧をした山々をバックに、深い渓谷を見下ろせました。

さてさて。早速、温泉へ。
敬業館には、内湯が2つと、露天風呂があります。
露天は男湯の時間帯だったので、まずは内湯へ向かいました。
入ってみて、「とら湯」に納得。 タイルで描かれた迫力ある虎に因んでいるようです。
源泉がそのまま注がれているので、冷えた身体には熱いこと、熱いこと。
後から聞いたのですが、50℃なんて日もあるそう。
そんな時の水差し用に、浴室にはプラスチックの管がおいてあるのだとか。
言われてみれば、確かに。ねずみ色の太いパイプが、隅の方に。
・・・ホースでは間に合わないのかな?

我慢大会のノリで、じわりじわりとなんとか肩までつかってみました。
肌にぴりぴりくるのは、温度のせいなのか、成分のせいか・・・
でも、湯温に馴染むとなんとも心地よくなってきました。疲れが霧散していく感じです。
浸かっている内に、湯の成分がじわじわと沁みてくるような気がしました。
どこかレトロで味のある虎を眺めながら、ぼんやりじんわりと温泉を楽しみました。

お宿

晩御飯は、部屋食。
テーブルを隅へおしやり、運ばれてきたお膳からそのままいただきます。
連れと差し向かいで・・・。なんか照れました。

食後は、湯船が交代したので、もう1つの内湯に行ってみました。
元々の女湯なのでしょう、こじんまりしていて、ここはここで落ち着きます。

上がってから、ロビーで人心地。宿のパンフレットをいただきました。
「ムササビ逢瀬の宿」とありましたが、時期的にそれを望むのは無理だとか。
訪れる前は、特別見たいとも思っていなかったのですが、ヘンなもので、 見られないとわかると途端に見たくなりました。
と。そこで、ロビーに立派な剥製が飾ってあるのに気が付きました。
・・・・・・。
「逢瀬」と「剥製」は対極というか、なんというか。
でもまあ、その大きさには素直にびっくり。
ムササビ=手乗りサイズと勝手に思っていたのですが、聞くところによると、エサを食べるのに座っていても、高さが大体30cmはあるのだそう。
そんなのが夜、木々を飛び交っていたら怖いかも。

早目に就寝し、3時半にこっそり起き出しました。お目当ては露天風呂。
この宿のウリのひとつが、断崖露天風呂なのです。これは入っておかないと。
入り口に回転式の看板があって、 21時以降は、先客がいなければ自由に回して、男湯、女湯、貸切家族風呂の3つから選べるようになります。
流石に誰もいなかったので、ぐる〜り「女湯」を正面に向けました。
そうして入った中は・・・じゃなくて、外は・・・・・・寒いなんてもんじゃないです!
まず、脱衣所のすのこが凍ってるんですね。じっとしてると足の裏がくっつくし、動くと滑るし。
あわあわと服を脱いで、氷上を走るペンギンみたいに湯船に向かいました。
2つある浴槽の、まずは大樽風呂へ。
外の冷えをものともしない熱い湯で、修行僧のようにかけ湯して、湯船の中へ。
「温度差で死ぬかも」と思ったのも一瞬で、すぐにとろけました。あまりに心地よくて。
しかも、眺めが素晴らしい!
雪化粧した木々、遠くの山々、頭上には瞬く星たち。
谷は深く、遠くには、時折山裾を縫うようにヘッドライトが流れていきます。
先刻まで、真冬に訪れたことを後悔していたのですが、 そんなことすっかり忘れて幻想的な光景に見入ってしまいました。
そのまま夜明けを待ちたい気分でしたが。
一人きりでいることが段々心細くなってきたので、後ろ髪を引かれつつ上がることにしました。
温泉で温まったものだからと、のんびり浴衣を着ていたら、 がんがん体温を奪われました。
すごい冷気です。 身体の中と外側でかなりの温度差ができたように思います。
この季節、心臓の弱い方にはこんな入り方、とてもおすすめできません。
あ。檜風呂も試したのですが、やはり開放感は大樽の方が味わえると思います。

お宿

部屋で寝なおして、次に目覚めたら空が晴れ渡っていました。
大きな氷柱越しに見る風景は清々しく、心が洗われる思い。

朝食は8時。食堂で一斉に振舞われます。
温かい湯豆腐と、出来たて温泉たまごが嬉しかったです。

神社

宿を出て右手にある川原湯神社。
上がり口には足湯があり、上手の湯口では誰でも温泉たまごを作れるよう、 さりげなくたもが立てかけてありました。
通りにあった小さな商店でパックたまごを扱っていたのは、このせいもあるのかもです。
バラ売り、いやせめて6個入りあったら、絶対やったのになあ。
普通に1パック買おうとしたら、連れに止められました。

神社は平成13年に火事で焼失、 翌年復興したのだそう。
まだ新しいのですが、品よく周囲に溶け込んでいて風情がありました。
こちらで初詣をしました。
キンと冷えた空気のせいもあり、身の引き締まる思いがしました。  

(2005年1月)

川原湯温泉 敬業館みよしや

住所 群馬県吾妻郡長野原町川原湯
宿泊 閉業されました
日帰り
泉質 含硫黄一塩化物・硫酸塩温泉
泉温/湧出量
PH他
宿泊情報
(外部リンク)
 

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